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日本地図の形が刻まれた鐘の謎「実相寺(シルサンサ)」

実相寺(シルサンサ)は、南原(ナムウォン)郊外智異山(チリサン)麓の静かな里山にあります。

実相寺の創建は、新羅時代の828年といわれています。豊臣秀吉の「文禄慶長の役」の激戦地となり大部分は焼失、現在の姿は、朝鮮王朝時代の1884年、小規模に縮小して再建されました。

かつては韓国の禅寺の総本山だったこともあり、かなりの規模があったようです。現在、国宝を含む11もの文化財があり、韓国最多の文化財を保有しているそう。

韓国のお寺の天王門には、4つの方角を守る四天王が見られるのが一般的です。





天王門を抜けると、境内はとても広い。山の中に多い韓国のお寺ですが、このお寺は平地にある珍しいお寺ですね。それで、どこか日本の田舎にいるような雰囲気もあります。



右手には、古い瓦を積んだストゥーパのような塔があります。発掘の際に出土した瓦を積んであるそうです。



鐘の吊り下げる部分は、龍頭(リュウズ)と言い、腕時計の横についたぜんまいの部分と同じ名前なんですね。



鐘をつくための木は、鯨には見えませんが、実は鯨のつもりだそうです。龍は鯨を怖がるので、大きな音が出るとか。



境内の中央奥には、本堂の普光殿(ポグァンジョン)。石燈の前には、燈火を点けるために使ったと思われる石の階段が残されています。



その両側に、2つの石塔が立っています。



薬師殿の花形格子。かわいいですね。



鉄製薬師如来坐像は、統一新羅時代の末期にたくさん作られた鉄製の仏像の中でも最も古いものだとか。高さ2.69m、鉄4千斤が使われているそうです。



切断された両手は、木で修復されています。



身体が悪い人は、仏像の同じ部分を触ると良くなるそうですよ。頭には手が届かないから、腰をなでておきました。



本堂の中には日本地図の形が書かれた鐘があると聞き、確認してみました。日本地図と言われて見れば、日本地図のようにも見えますね。その横には鐘を打つための木槌が置かれています。隠されたように置かれているところが、また興味深いです。これを叩く方々はどんな気持ちで叩いているのでしょうか。



実相寺は日本に流れる良い気を遮断するために建てられた寺とも言われています。日本地図の形が刻まれた鐘は「一突きするごとに日本の象徴である富士山を一回殴ることになる」と言う考えもあるようですね。自分の記録として残したいので書きましたが、あまり真に受けないでね。日本に責められた歴史もあるので、そういう考えになるのは仕方がないことです。これからはそのような悲しい歴史を作りたくないですね。



天王門から外に出ると、ちょうど真正面に見えるのが智異山(チリサン)。地図を見ると、実相寺と皇居と富士山が一直線につながっているということです。



【実相寺(シルサンサ)】
住所:전라북도 남원시 산내면 입석리 50번지
電話:063-636-3031

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コメント

韓国のお寺の住職さんについて。

実際に韓国のお寺に行ったことが無いので分かれば教えていただきたいのですが。
日本では明治維新までの佛教界では長きにわたり「肉食妻帯」は厳禁されていたので隠れて妻帯したり肉食するくらいがせいぜいで、表立って肉食妻帯はできなかったのが、明治政府の主導で僧侶も肉食妻帯できるようになりました。
この過程で日本佛教界からは「伝統破壊だ!」と相当な反発もありましたが、現在の日本佛教界では肉食妻帯はスタンダードとして定着しています。
朝鮮を支配した日本は朝鮮の佛教界にまで自分たちのやり方を強制して肉食妻帯を無理やりやらせて朝鮮佛教の文化破壊しましたが、実際に韓国のお寺にいってみて、住職さんたちは独身でしたか?肉食はしていましたか?

Re: 韓国のお寺の住職さんについて。

カイカイ反応通信愛読者様
いつもコメントありがとうございます!
意外にも、韓国にはたくさんのお寺があり、何度かお坊さんとお話しさせていただく機会もありました。
韓国では、出家するともちろん結婚はしないし、完全に俗世とは離れた生活をされ、かなり厳格に仏教の戒律を守っていらっしゃいます。
以前直接「お肉は食べないのですか?」と尋ねたところ、「むやみに命をいただくことはないが、もしどうしても食べなければいけない場合、命を無駄にしないために捨てることはない」との答えでした。
日本とは全然違いますね。アジア各国の仏教寺を訪ねましたが、韓国は特に厳格だと感じましたよ。
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プロフィール

miki

名前 : miki

好きなもの:旅行、古いもの、ハンドメイド、節約、変なもの、おいしいもの、市場

タイ・バンコクの安宿で出会った9歳年下貧乏韓国人ゴンさん(Park Kunwoo)とスピード結婚。結婚当時は夫婦共に無職、夫の全財産は約2万円でした。

2004年〜初めてのタイバックパック旅行でタイにはまり、東南アジアを中心に一人旅をするように。

2009年12月〜バンコクの安宿で、日本語ペラペラ9才年下の韓国人ゴンさんに出会い一目惚れ。プロポーズされ、約2週間交際。

2010年3月〜3ヶ月ぶりにゴンさんに会うため韓国へ。韓国で約3週間交際。35歳の誕生日に籍を入れることを目標に、2人で日本へ。

2010年4月〜日本に帰国した翌日、家族全員に紹介しないまま入籍。愛知県一宮で新婚生活がスタート。

2010年9月〜台湾、スリランカ、オーストラリア、インドネシア、マレーシア、タイ、ラオス、中国などの国々を夫婦で放浪。その後しばらく別居。

2011年12月〜ゴンさんはインドでガイドとして働くことになりインドへ。私も後からインドへ。

2012年3月〜ゴンさんが痔になり、急遽タイの病院へ。しばらくタイで静養生活。

2012年4月〜ゴンさんは韓国、私は日本へそれぞれ帰国し、しばらく別居生活。

2012年6月〜ゴンさんがソウルで勝手に物件契約。仕方なくアジアン雑貨店「南山アソーク」をオープン。

2012年12月〜南山アソーク閉店。夫婦でインド旅行。

2013年3月〜ゴンさんはニュージーランドへ。約半年間の別居生活。

2013年9月〜ついに韓国で部屋を借り定住。家賃は月23万ウォン。

2014年3月〜私達夫婦の出会いから結婚、放浪、貧乏生活などのエピソードが書籍に。韓国ソダム出版よりPark Kunwoo著「글로벌거지부부(グローバル乞食夫婦)」出版。

2014年6月〜ソウルに残るタルトンネ(貧民街)に引っ越し。家賃不要のチョンセ物件でのんびりとした生活が始まる。

2014年12月〜ソウルの寒さから逃れるため、約3ヶ月間、夫婦で台湾徒歩一周。

2015年3月〜Park Kunwoo著「글로벌거지부부」翻訳版が台湾で出版される。

2015年5月〜ゴンさんが韓国の大手旅行会社で添乗員として働きはじめ、貧乏脱出。

2016年5月〜ゴンさんは自由に生きることを選択、大手旅行会社を辞める。

2016年9月〜ゴンさんは添乗員、私はツアー客としてスペインサンティアゴ巡礼ツアーに参加。フランスのサン・ジャン・ピエド・ポーからスペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラまでの約800kmの巡礼路を踏破。

2019年4月〜韓国ソダム出版からゴンさん(박건우)の新刊「느리게 천천히 가도 괜찮아」出版。タイトルの日本語訳は「のんびりゆっくり行っても大丈夫」です。私たち日韓貧乏夫婦の台湾一周徒歩旅行記(韓国語版)です。

2019年11月〜YouTube配信中!




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