2019/03/07
マニラ「スモーキーマウンテン」現在の姿
マニラのトンド地区は、かつてスモーキーマウンテンと呼ばれたゴミの最終処分場があった場所だ。
フィリピンではゴミを燃やして処分することが禁止されているため、集められたゴミはそのまま投棄される。そのゴミ山から出るメタンガスによって自然発火がおこり、常に煙が出ていることから「スモーキーマウンテン」と呼ばれるようになった。
ゴミの中からプラスチック、瓶、缶、鉄屑などを拾いジャンクショップに売って生計を立てる人々(スカベンジャー)が各地から集まり、トンド地区は急速にスラム化。当時、スモーキーマウンテンには、3,000家族、21,000人もの人々が生活していたそうだ。
1980年頃からスモーキーマウンテンは世界から問題視されるようになり、フィリピンの貧困の象徴とされるのを防ぎたかったフィリピン政府は、1995年にゴミ処分場を閉鎖。そこで暮らしていた人々は強制退去させられた。
安いからという理由で2泊したAirbnbのすぐ近くに、スモーキーマウンテン跡地があった。

現在、スモーキーマウンテンのゴミは全て土で埋め立てられ、木や草が生い茂っている。

元ゴミ山の高さは5~6mくらい。何も知らなければ、まさかゴミでできた山だとは思わない。

ゴミ山の麓の狭い柵の中に子豚が繋がれて横たわっていた。

ペットとして飼われているのだろうか?私たちに気付くと、嬉しそうに近寄ってきた。

劣悪な環境下で飼われている動物が多いように思う。写真の犬は生きているが、身動きが取れないほど短い紐で繋がれ水も与えられていない。近くには犬の死体が転がっていた。

バスケットボールをして遊ぶ子供たちの姿をよく見かけた。




集められた木材の廃材も無駄にせず、小屋や木炭の材料として再利用される。


スモーキーマウンテン跡地の周囲は柵で囲まれているが、柵の無い箇所があり人が出入りしている。現在スモーキーマウンテン跡地は、農地として活用されているらしい。

スモーキーマウンテンが閉鎖された際、政府は公共住宅を建て安い賃貸料金で貸し出したが、雇用の問題を解決しなかったため、多くの人は家賃を払うことができず、一部の住民はパヤタス・ダンプサイト(スモーキー・バレー)をはじめとする別のゴミ処分場周辺に移り住み、それまでと変わらない生活を続けているとのこと。
- 関連記事
-
- フィリピンの食生活 (2019/04/17)
- マニラ観光スポット「イントラムロス」とサンチャゴ要塞 (2019/04/13)
- マカティ「レガスピサンデーマーケット」 (2019/04/05)
- マニラで治安が1番良いらしいマカティエリア (2019/04/02)
- マニラ・マラテ地区の超高層マンション「Airbnb」宿泊レポ (2019/03/28)
- マニラチャイナタウンのジュエリーショップで両替 (2019/03/26)
- マニラのチャイナタウン「ビノンド教会」と周辺の治安 (2019/03/22)
- マニラの巨大ローカルマーケット「ディビソリアマーケット」でショッピング (2019/03/16)
- マニラの庶民派ショッピングモール「ISETAN(伊勢丹)」ではなく「ISETANN(アイセタン)」 (2019/03/12)
- 治安最悪?マニラキアポ周辺のホテル「ZEN ROOMS」 (2019/03/10)
- マニラのスラム街トンド地区の清掃ボランティア (2019/03/09)
- マニラ「スモーキーマウンテン」現在の姿 (2019/03/07)
- マニラのスラム街トンド地区に宿泊「Airbnb(エアビーアンドビー)」 (2019/03/04)
- マニラ空港(ニノイ・アキノ国際空港)からスラム街トンド地区へ (2019/03/03)
- マニラ空港(ニノイ・アキノ国際空港)からGRUBタクシーでAirbnbへ移動 (2019/03/01)
コメント