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済州島の昔のトイレ「トットンシ(豚便所)」

ずっと行きたかった「城邑民俗村(ソンウッミンソッチョン)」に、JJが連れて行ってくれました。

まずは民俗村エリアにある粉食屋さんで、ホットクを食べました。1個700ウォンだったかな?済州島は比較的物価が高いですが、ホットクは安いです。そして済州島のホットク生地にはよもぎが練り込まれているのが特徴。





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(머리)(조심하세요)



「頭に気をつけて」という意味ですが、韓国の標準語だと「モリチョシマセヨ」、済州方言では「テメンイ メンシムホムソエ」?昔から済州島に住んでいる人しかわからない独特の言葉です。



駐車場の奥にある観光客向けの村を見学。今はツアーで来る人もいないのでひっそりとしていますが、駐車場にツアーバスを停めて、食堂で食事をして、そのままお土産屋さんとセットで案内する場所のようです。

両側に穴の開いた石を置き、そこに丸木を通す柵のような済州島の伝統的な門。「チョンナン」というそうです。丸木が3本ともかかっている場合、家の者が遠方へ出かけて留守、2本かかっている場合には少し遠くまで出かけている、 1本だけかかっているならすぐ近所におり、全部降ろされているときは家の中に人がいるという意味。このように客は「チョンナン」を見て家の人の不在や戻り時間を知ることができました。

済州島は風と石と女が多く、泥棒と物乞いと門が無い「三多・三無の島」と言われています。



昔の済州島は水が貴重でしたので、このようにして雨水を溜めていました。飲み水や食事に使う水は湧水を瓶で運び、洗濯や食器洗いの水は雨水を使ったようです。



済州島の伝統的なトイレは「トッ(豚)トンシ(トイレ)」と呼ばれ、屋外に石で作られました。少し高い位置に作られたトイレの穴から排泄物が豚小屋に落ち、黒豚が排泄物を食べて処理します。そしてこうして育てられた黒豚は「トン(糞)テジ(豚)」と呼ばれ、それをまた人が食べるというサイクル。めっちゃエコなシステムですね。



トットンシには目隠しの壁も屋根も無く、人がトイレでしゃがむと豚が寄って来るので、木の棒で豚を追い払いながら用を足したようです。



済州島では「トットンシ(돗통시)」、中国では「豬厠(チョソク)」、日本にも沖縄や奄美大島に「フールー」と呼ばれる豚便所があったそうです。

今では衛生面での問題から文明国ではこのトイレは使われなくなりました。こちらでも観光用に保存されていますが、もちろんトイレとしては使われていません。

この辺り一帯が「城邑民俗村(ソンウッミンソッチョン)」だと思いますが、次は民俗村の南門の方に移動して村を見学しました。

【몰고랑】
住所:제주 서귀포시 표선면 성읍리 675-2

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プロフィール

miki

名前 : miki

好きなもの:旅行、古いもの、ハンドメイド、節約、変なもの、おいしいもの、市場

タイ・バンコクの安宿で出会った9歳年下貧乏韓国人ゴンさん(Park Kunwoo)とスピード結婚。結婚当時は夫婦共に無職、夫の全財産は約2万円でした。

2004年〜初めてのタイバックパック旅行でタイにはまり、東南アジアを中心に一人旅をするように。

2009年12月〜バンコクの安宿で、日本語ペラペラ9才年下の韓国人ゴンさんに出会い一目惚れ。プロポーズされ、約2週間交際。

2010年3月〜3ヶ月ぶりにゴンさんに会うため韓国へ。韓国で約3週間交際。35歳の誕生日に籍を入れることを目標に、2人で日本へ。

2010年4月〜日本に帰国した翌日、家族全員に紹介しないまま入籍。愛知県一宮で新婚生活がスタート。

2010年9月〜台湾、スリランカ、オーストラリア、インドネシア、マレーシア、タイ、ラオス、中国などの国々を夫婦で放浪。その後しばらく別居。

2011年12月〜ゴンさんはインドでガイドとして働くことになりインドへ。私も後からインドへ。

2012年3月〜ゴンさんが痔になり、急遽タイの病院へ。しばらくタイで静養生活。

2012年4月〜ゴンさんは韓国、私は日本へそれぞれ帰国し、しばらく別居生活。

2012年6月〜ゴンさんがソウルで勝手に物件契約。仕方なくアジアン雑貨店「南山アソーク」をオープン。

2012年12月〜南山アソーク閉店。夫婦でインド旅行。

2013年3月〜ゴンさんはニュージーランドへ。約半年間の別居生活。

2013年9月〜ついに韓国で部屋を借り定住。家賃は月23万ウォン。

2014年3月〜私達夫婦の出会いから結婚、放浪、貧乏生活などのエピソードが書籍に。韓国ソダム出版よりPark Kunwoo著「글로벌거지부부(グローバル乞食夫婦)」出版。

2014年6月〜ソウルに残るタルトンネ(貧民街)に引っ越し。家賃不要のチョンセ物件でのんびりとした生活が始まる。

2014年12月〜ソウルの寒さから逃れるため、約3ヶ月間、夫婦で台湾徒歩一周。

2015年3月〜Park Kunwoo著「글로벌거지부부」翻訳版が台湾で出版される。

2015年5月〜ゴンさんが韓国の大手旅行会社で添乗員として働きはじめ、貧乏脱出。

2016年5月〜ゴンさんは自由に生きることを選択、大手旅行会社を辞める。

2016年9月〜ゴンさんは添乗員、私はツアー客としてスペインサンティアゴ巡礼ツアーに参加。フランスのサン・ジャン・ピエド・ポーからスペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラまでの約800kmの巡礼路を踏破。

2019年4月〜韓国ソダム出版からゴンさん(박건우)の新刊「느리게 천천히 가도 괜찮아」出版。タイトルの日本語訳は「のんびりゆっくり行っても大丈夫」です。私たち日韓貧乏夫婦の台湾一周徒歩旅行記(韓国語版)です。

2019年11月〜YouTube配信中!




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