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生まぐろ水揚げ日本一「那智勝浦漁港」

那智勝浦町の味覚といえば「まぐろ」。勝浦漁港は、延縄(はえなわ)漁法による生まぐろ水揚げ日本一を誇ります。

太平洋の荒波に育まれた天然まぐろは延縄漁法により漁獲されます。延縄漁は何十kmにも渡る幹縄から伸びるたくさんの釣針にムロアジ、マイワシ、サバ、イカなどの餌を付け釣り上げます。釣り上げたまぐろは、1本1本丁寧に活け締め処理した後、船内で冷水保存(氷温)を行うことで新鮮な生の味わいと食感、美しい色味を損なわず水揚げされます。

午前4時に勝浦漁港に行き、生まぐろの水揚げの様子を見学させていただきました。数本まとめてクレーンに吊り下げられたまぐろが次々と水揚げされる様子を、屋上駐車場から見下ろすことができます。



水揚げされたまぐろは、大きな金属製のかぎ針でひっかけ、種別やサイズごとに分けて市場内に並べられていきます。



那智勝浦漁港に水揚げされるのは、クロマグロ、メバチマグロ、キハダマグロ、ビンナガマグロの4種。クロマグロ以外は年中水揚げされますが、クロマグロは1月から5月頃に水揚げされます。



午前6時半頃になると、長靴姿の仲買人たちが集まり始め午前7時頃から入札が始まります。2階のデッキから入札の様子が見学できます。

仲買人は、市場内に整列したまぐろの間を歩き回りながら、尾の付け根の断面、目の輝き、肌の艶などを確認し、鮮度や品質を瞬時に判断。1kgあたりの希望購入価格、屋号と魚体番号を記入した札を卸売業者に渡します。

最高価格をつけた仲買人がそのまぐろを競り落とすことができます。同価格の場合は早い者勝ち。仲買人は集荷された魚を卸売業者から入札形式で買い取り、買受人に販売する中間流通業者であり、まぐろの品質を見極め1本1本の値段を決めます。

那智勝浦のまぐろの呼び方、見分け方

 【クロマグロ(通称本マグロ)】
海の黒ダイヤとも呼ばれる高級まぐろ。まぐろの中でもっとも大きくなる種類で、全長3m、重さ400kgを超えるものもある。他のまぐろに比べ、目は小さく、口元がえくぼのようになっていて、やさしい顔。勝浦漁港には、沖縄近海で産卵のために回遊する1月から5月頃に水揚げされます。

 【メバチマグロ(バチ、ダルマ)】
目が大きくバッチリとしていることが名前の由来。クロマグロの次に大きくなり、ずんぐりとした体型から「ダルマ」とも呼ばれる。30kg以下のものは「小ダルマ」と呼ばれるそう。クロマグロに比べて脂は控えめですが深い味わいの赤身や中トロが人気です。勝浦漁港では周年水揚げされます。

 【キハダマグロ(キワダ)】
肌(表皮)が黄色いことが名前の由来。メバチや本マグロに比べて細身であざやかな色が目立つ。勝浦漁港で水揚げされるキハダマグロはメバチマグロに負けず劣らずの身質で、腹身はクロマグロに近い味わいがあります。勝浦漁港では周年水揚げされます。

【ビンナガマグロ(ビンチョウ、トンボ)】
長い胸びれが特徴のまぐろです。そのスタイルがトンボが飛んでいる姿に似ているためこの呼び名がついた。勝浦漁港で最も水揚げが多く、一般的に缶詰の原料など加工品向き。勝浦漁港では船上で活け締め処理され、鮮度の良い生の状態で水揚げされ、もちもちとした食感が旨味を増し、刺身やまぐろ丼などにも使われます。 特に旬である12月から2月頃には身に脂が乗り「アブラトンボ」と呼ばれ、身色が淡い桜色になることから「さくらびんちょう」とも呼ばれます。

どの種類も特に冬の12月から2月頃の寒い時期にかけて脂の乗りが良くなります。東京築地でも評価は非常に高く、大トロは言うまでもなく赤身でも脂が程よくのり、熟成させることで旨みが増します。

生まぐろの水揚げが豊富な那智勝浦では、飲食店で新鮮なまぐろを安く食べることができます。街中にはたくさんの生まぐろセルフ販売所(無人販売)もあります。ほとんどの販売所で1パック200円で購入できます。

クロマグロや脂の乗った旬の生まぐろを食べに、今度は寒い時期に那智勝浦に行きたいと思います。今年は中止されましたが、毎年1月の最終土曜日にまぐろ祭りが開催されるそうです。

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プロフィール

miki

名前 : miki

好きなもの:旅行、古いもの、ハンドメイド、節約、変なもの、おいしいもの、市場

タイ・バンコクの安宿で出会った9歳年下貧乏韓国人ゴンさん(Park Kunwoo)とスピード結婚。結婚当時は夫婦共に無職、夫の全財産は約2万円でした。

2004年〜初めてのタイバックパック旅行でタイにはまり、東南アジアを中心に一人旅をするように。

2009年12月〜バンコクの安宿で、日本語ペラペラ9才年下の韓国人ゴンさんに出会い一目惚れ。プロポーズされ、約2週間交際。

2010年3月〜3ヶ月ぶりにゴンさんに会うため韓国へ。韓国で約3週間交際。35歳の誕生日に籍を入れることを目標に、2人で日本へ。

2010年4月〜日本に帰国した翌日、家族全員に紹介しないまま入籍。愛知県一宮で新婚生活がスタート。

2010年9月〜台湾、スリランカ、オーストラリア、インドネシア、マレーシア、タイ、ラオス、中国などの国々を夫婦で放浪。その後しばらく別居。

2011年12月〜ゴンさんはインドでガイドとして働くことになりインドへ。私も後からインドへ。

2012年3月〜ゴンさんが痔になり、急遽タイの病院へ。しばらくタイで静養生活。

2012年4月〜ゴンさんは韓国、私は日本へそれぞれ帰国し、しばらく別居生活。

2012年6月〜ゴンさんがソウルで勝手に物件契約。仕方なくアジアン雑貨店「南山アソーク」をオープン。

2012年12月〜南山アソーク閉店。夫婦でインド旅行。

2013年3月〜ゴンさんはニュージーランドへ。約半年間の別居生活。

2013年9月〜ついに韓国で部屋を借り定住。家賃は月23万ウォン。

2014年3月〜私達夫婦の出会いから結婚、放浪、貧乏生活などのエピソードが書籍に。韓国ソダム出版よりPark Kunwoo著「글로벌거지부부(グローバル乞食夫婦)」出版。

2014年6月〜ソウルに残るタルトンネ(貧民街)に引っ越し。家賃不要のチョンセ物件でのんびりとした生活が始まる。

2014年12月〜ソウルの寒さから逃れるため、約3ヶ月間、夫婦で台湾徒歩一周。

2015年3月〜Park Kunwoo著「글로벌거지부부」翻訳版が台湾で出版される。

2015年5月〜ゴンさんが韓国の大手旅行会社で添乗員として働きはじめ、貧乏脱出。

2016年5月〜ゴンさんは自由に生きることを選択、大手旅行会社を辞める。

2016年9月〜ゴンさんは添乗員、私はツアー客としてスペインサンティアゴ巡礼ツアーに参加。フランスのサン・ジャン・ピエド・ポーからスペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラまでの約800kmの巡礼路を踏破。

2019年4月〜韓国ソダム出版からゴンさん(박건우)の新刊「느리게 천천히 가도 괜찮아」出版。タイトルの日本語訳は「のんびりゆっくり行っても大丈夫」です。私たち日韓貧乏夫婦の台湾一周徒歩旅行記(韓国語版)です。

2019年11月〜YouTube配信中!




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