2015/06/19
宋山里古墳群(ソンサンニコブングン)
先週末に参加した韓国観光公社主催の在韓日本人ネットワークブログ記者団モニターツアー。扶余(プヨ)・公州(コンジュ)1泊2日の旅の様子を少しずつ更新しています。朝から大雨が降っていた2日目。公州に着いたら、雨があがりました!

まずは熊津百済歴史館へ。

熊津百済歴史館の裏側に宋山里古墳群(ソンサンニコブングン)の入口があります。

付近は宋山里古墳群(ソンサンニコブングン)として、百済が公州を王都とした時期(64年間)の王と王族の墓が約10基あり、これまで1号墳から7号墳(武寧王陵)まで発掘されています。1号墳から5号墳は石造りの横穴式石室構造で、武寧王陵と6号墳はレンガ造り(磚室墳)。そのうちの武寧王の墓である武寧王陵が断然見どころ。
現在、保存のために実際の古墳は閉鎖されていますが、5号墳と6号墳、武寧王陵が実物大模型で忠実に再現されています。古墳群の入口にある宋山里古墳群模型館では、武寧王陵の実際の内部の様子や宋山里古墳群の発掘過程を見ることができます。

6号墳はレンガ造り。

5号墳は石造り。

武寧王と王妃の墓である武寧王陵。6号墳と同じくレンガ造りであるため、中国や日本など周辺国との交流があったことがわかります。

頭が良く、背が高く、ハンサムだったという武寧王の姿を想像して創られた像。

武寧王陵は、1971年に排水路の工事中に偶然発見されました。
韓国の古墳も他の国と同様、ほとんどが盗掘されていますが、武寧王とその王妃の武寧王陵は全く盗掘されずに発見されたため、韓国古代の古墳の中で唯一、その主人がわかった古墳です。

内部には金製冠飾、金製耳飾り、金箔を施した枕(頭、足)、中国南朝から舶載した銅鏡、陶磁器など約4,600点もの遺物が出土。
出土した墓誌により百済第25代の武寧王とその王妃であることが判明しました。百済は温祚を始祖として660年に滅亡するまで31代の王を数えますが、第25代の王が武寧王(在位501~523年)で、百済の地位を確定し日本の大和政権と国交を結んだのも武寧王といわれています。
武寧王は、母である王妃が日本へ行く途中、佐賀県の加唐島(唐津の北)で生まれ、シマ王(斯摩王)と名付けられたとされています。
こちらは、保存のため閉鎖されている武寧王陵。

【武寧王陵(宋山里古墳群)】
住所:忠清南道 公州市 王陵路 37-2 [熊津洞](충청남도 공주시 왕릉로 37-2 [웅진동])
電話:041-856-3151(武寧王陵観光案内所)
時間:9:00~18:00(17:30まで入場可)
料金:18歳以上1,500ウォン、中高生1,000ウォン、小学生以下無料
アクセス:公州旧バスターミナルからタクシーで約5分、新バスターミナルからはタクシーで約10~15分
ホームページ→http://www.gongju.go.kr/japanese/sub02_02_02.do
宋山里古墳群から出土した遺物の多くは、古墳群から徒歩で10分ほどの距離にある国立公州博物館で見ることができます。国宝18点と宝物4点などを含む遺物が展示されています。

日本との関係が深く、棺は日本にしか生えていない高野槇(コウヤマキ)で作られています。※写真はレプリカ

高野槙は、丈夫で腐りにくく水に強いそう。

武寧王の金製冠飾(王冠の飾り)は一対になっている純金板の上に紋樣輪廊を彫り鋭い彫刻刀で切り抜いたもの。国宝です。

武寧王の純金製耳飾り。これも国宝です。
武寧王陵で発掘された石獸。王陵を守る想像上の動物。




国立公州博物館の入口に植えられているのは、武寧王の棺材に使われている日本にしか自生しない高野槙(コウヤマキ)。

韓国語では金松(クムソン)です。

【国立公州博物館(クンニッコンジュパンムルガン)】
住所:忠清南道 公州市 観光団地キル 34 [熊津洞](충청남도 공주시 관광단지길 34 [웅진동])
電話:041-850-6300
休肝日:毎週月曜日、1月1日
アクセス:ソウルの南部ターミナル(地下鉄3号線南部ターミナル駅)で公州(コンジュ)行きのバスに乗車し、公州市外バスターミナルで下車。(約1時間 30 分所要)公州市外バスターミナルからタクシー(約8分所要)または市内バス108番で博物館正門下車。
ホームページ→http://gongju.museum.go.kr/html/jp/
韓国観光公社在韓日本人ネットワーク
facebook→http://www.facebook.com/japannetwork
ブログ→http://www.ameblo.jp/ktojapannetwork/

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