2015/12/16
南原(ナムウォン)「国楽の聖地」で韓国伝統音楽に触れる
南原市は、韓国の代表的な古典小説「春香伝(チュニャンヂョン)」の舞台としても知られています。「春香伝」は、韓国版「ロミオとジュリエット」とも呼ばれる有名な恋愛古典。妓生(キーセン)の娘と両班(ヤンバン)の息子の身分を越えた恋愛を描いた物語で、パンソリの演目「春香歌(チュニャンガ)」として広まりました。
パンソリは、楽譜がなく、人の口から口へ歌い継がれてきた韓国の伝統音楽。2003年にユネスコの世界無形遺産に登録されました。
パンソリは、かつては12作品ほどの演目があったとされていますが、完全な形として残っているものは5曲、最も有名なのが「春香歌(チュニャンガ)」で、南原が舞台の「春香伝」の物語ということですね。
2007年に作られた南原市の「国楽の聖地」へ。様々なプログラムがあり、韓国の国楽について学ぶことのできる文化施設です。

周囲の風景も、のどかで癒されます。


1階は韓国の伝統的な楽器などを展示。ゆっくり見る時間がなく残念でした。



2階の舞台で、パンソリを観賞。長いものは何時間もかかるそうですが、コンパクトにまとめられていて、ちょっとだけかじれるのがいいですね。



パンソリで重要なのは、1番目に鼓奏者(鼓主)、2番目が歌い手、そして3番目は観客。この3者が一体となることが大切で、観客は「オルス」「チョッタ」「オリシグ」などの合いの手を入れます。悲しい場面では、合いの手の言葉が違います。

歌い手が手にもつ扇を観客に向けたら、それに合わせて合いの手を入れましょうとのことでした。でも、慣れていないから難しいです。

ソンビの舞い。ソンビの知的な雰囲気が動きで表現されています。


伝統楽器の演奏と歌。


そして、チャング(太鼓)作り体験。自分で作った太鼓は、持ち帰ることができるのでうれしいですね。私の部品はピンクでしたが、色は何色かありました。

丁寧に作り方を教えていただけるので、その通りにやれば、誰でも作ることできます。作ると言うよりは、組み立てですね。

完成形はこちら。太鼓の皮は牛革。韓国ではあらゆるものに陰陽があると考えられていて、太鼓の場合も、オスの皮とメスの皮を対にして貼ります。本当に良い太鼓は犬の皮を使ってあるとか。バチも左右で形が違います。

【国楽の聖地体験プログラム】
・伝統楽器(ミニチュアチャング)作成
ギフト贈呈用材料費15,000ウォン
・私たちのリズム(パンソリ、ナンタ、舞踊)学習
・国楽の聖地解説案内(ストーリーテリング)
・土曜パンソリ
毎年5~6月、9月~10月毎週土曜日11:00~11:30、13:00~13:30
■申し込み(お問い合わせ):事前(7日前)予約制
■火~土曜日の午前10時~午後3時

【국악의성지(国楽の聖地)】
住所:전라복도 남원시 운봉읍 비전길 69번지
電話:063-620-6905
ホームページ→http://gukak.namwon.go.kr
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